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魔法少女つよし!
いやあ、まみかがこの作品の中で一番成長したキャラなんではないでしょうか。
多かれ少なかれ現界したキャラはみんな現実世界に触れて成長してると思いますけど、まみかが一番成長してると思います。
それはやはり魔法少女ゆえに未熟だから、スポンジのようにいろんなことを吸収できるということなのか、
それとも純粋だからか、夢と希望と信じる心で戦ってきたからなのかはわかりませんが、なにせ伸びしろが多かったのでしょう。
まあそう考えるとセレジアにしても、アリステリアにしてもにしても、かなり設定が作りこまれ、信念が埋め込まれているので、その辺は頭が固いのかもしれませんね。
でもほんとにRe:CREATORS(レクリエイターズ) 08話は名言多かった!
まずこれ!
1.みんなが神様だから英雄なんかじゃ救えない
この世界の事を誰もかれも膿疲れ、信義の通ることのまるでない私の世界以上の煉獄だといったアリステリアに向かってまみかが言った名言。
前後があって、
「ここはすごく複雑で~」のセリフ。
んー、なんというか、
これぞキャラの違いということなんでしょう。
同じものを見ても
「進撃の巨人」のような苛烈な世界を生きてきたアリステリアと
信じる心で何でも解決できる世界の魔法少女まみかとじゃ出てくる感想が違う。
アリステリアには人々の活動が煉獄に見え、
まみかには宝石に見えた。
確かにアリステリアの言いたいこともわかります。
ほんとこの世は煉獄ですよ。
長時間労働とか、ちょっとでもミスしたら容赦なくぶったたきまくる感じとか、妬み、嫉み、一番人間を殺してる生き物が人間ていうわけのわからない世界です。
なので、アリステリアの言にも一理あります。
でも、まみかの言う通り、この世界は複雑で難しい。
いろんな人がいて、いろんな思惑があって、それが複雑に交錯して、
それぞれに守りたいものがあったり、絶望があったり、希望があったり、だから衝突しまくって、いろんな悲しいことも起こったりする。
それは一概にどっちが悪いと言えるものではなかったりするから、
単なる英雄なんかじゃ救えない。
だけど、それだけいろんな人間がいるからこそ、いろんな創造物があって、いろんな楽しいことを考え、生み出す人がいて、世界を少しでも良くしようとする小さい力、決して英雄ではないけど、あがく人たちもいる。
そんないろんな人たちの想いの光が集まって、キラキラ輝く宝石のような世界にもなる。
んー。これが言えるまみかは成長してると思います。
初期のまみかはどちらかといえば単なる英雄ですから、悲しみはマジカルスプラッシュフレアーで吹き飛ばしちゃえって考えだったと思うんです。
でもこの世界を見て、いろんな被造物に触れて、考えて、
単なる英雄じゃこの世界は救えないという結論に至った。
もしプリキュアが現界したら、同じように考えるんでしょうか。
日曜8時の魔法少女の伸びしろ恐るべし。
2.私は私の愛する物語の主人公だから
そしてまみかはアルタイルのもとへ。
この世界を知って成長したまみかはそれでも自分は魔法少女まみかとして生きていくと覚悟を決め、今まさに世界を打ち滅ぼそうとしているアルタイルのもとへ向かいます。
そこでアルタイルの悲しみを受け止め、魂を救ってあげたい。
アルタイルの造物主であるセツナちゃんの魂も救ってあげたい。
とまさに日曜8時の魔法少女らしいセリフを宣います。
ところがどっこいそれがアルタイルの逆鱗に触れたんですねー。
魔法少女串刺し。
ガンガン、剣が突き刺さります。
そりゃあそうですよね。
おそらくセツナちゃんはこの世界の悪意によって自殺に追い込まれていると思われます。
たぶんですが、ネットで叩かれまくったんでしょう。
アリステリアの言うところの煉獄側の被害者です。
そんなセツナちゃんから生まれたアルタイルに向かって、簡単に悲しみを受け入れるとか言っちゃあそれは串刺しにされますよ。
ほんとにお前に何がわかる!ですわ。
まるで、劇場版のラスボス戦のような感じですよね。
大体、こういう悲しみを受け止めてあげるーから戦闘入って、劣勢になる魔法少女、
でも最後は信じる心アターックですべてを更地にして、敵の心すら更地にして、
終わるというのが定番です。
が!
Re:CREATORS(レクリエイターズ)の世界は日曜8時の魔法少女世界ではないのです。
悲しき煉獄を含んだ、それでも輝く宝石の世界なのです。
信じる心だけでは片付きません。
串刺しにされたまみかはどうなるのか、アリステリアはやってくるのか、
来週が楽しみですね。
3.まとめ
それにしてもラストシーンの一連のやりとりでもまみかの成長は感じられます。
アルタイルに「愚劣な偽善者の仮面を身につけている」とまさに魔法少女のあり方を否定された際にも、
それを真っ向から否定するのではなく、確かに自分はそういう物語の主人公として作られたけれども、
現実世界でいろんなものを見て、いろんな人と出会って、
自分の頭で考えて、自分で魔法少女であることを選択したと言い返した。
この「自分で」というところがポイントだと思います。
それまでまみかはそれこそ愚劣な偽善者として設定されていたかもしれません。
でも、自分でそのあり方について自問自答し、己の選択で愚劣な偽善者改め魔法少女であろうとした。
やはり日曜8時にたくさんの子供たちに夢と希望を与え続けている魔法少女は現実世界にきてもその芯は曲がらなかったってことでしょうね。
ほんとなんか今回はタイトル通り
「わたしにできるすべてのこと」って感じで、魔法少女まみかの芯を見せてもらいました。
来週にも期待したいと思います。
9話の感想はこちら!